吉村恵 mezzosoprano’s diary

オペラ歌手 吉村恵のオフィシャルブログ

人魚伝説

山口公演の記事は「リタ」の事ばかり、私は息子と笑い転げて観ているだけのように思われそうですが、後半のコンサートには出演します。

 

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その中で歌う山野昭正先生の室内オペラ「赤いろうそくと人魚」のアリアをちゃんと練習してます。

 

関係者のご協力でカセットテープと資料が届き、その中に全曲の楽譜もあったので色々落ち着いてきたので見てみました。日本語なので歌詞を追うとそのまま目の前に世界が広がります。

 

原作も読みましたが、原作よりもなんとなくスケールが大きく感じました。

お話はこんな感じ。

 

人魚は半分は人間と同じなのに、海の中で獣と暮らしていることを嘆き、親切で優しい人間にあこがれている。人魚は我が子を人間に育ててもらおうと丘に上がり、子供をおいて去る。

 

おばあさんが丘の上のお宮から帰る途中に人魚の赤ちゃんを見つけ、神様からの授かりものと、おじいさんと育てることにする。

 

おじいさん夫婦は蝋燭屋を営んでおり、15歳になった人魚の娘はその蝋燭に絵を描いていた。不思議なことにその蝋燭を丘の上のお宮に灯すと、海がどんなに荒れて船が粉々になっても命だけは助かるという噂を聞きつけ、遠く離れた地からも漁師や船乗りが蝋燭を求めってやってくるようになり、蝋燭屋は大繁盛。

同時に、おじいさん夫婦の娘はどうやら人魚らしい…。と噂もたつ。

 

おじいさんは娘といると心は癒されるが、あの子が絵を描くと蝋燭が売れすぎて作り続けなければならずもうヘトヘト。あの子さえいなければ…。

そこに香具師がやって来て、おじいさんに人魚は「不吉な生き物」と吹き込み、大金と引き換えに人魚を渡すように交渉する。香具師は人魚を見世物にし、金稼ぎをしようとしていただけだった。

娘はかわいがっていたが、忙しさにうんざりしていたおじいさんは、人魚を渡す決意をする。

 

香具師に人魚が渡される日、娘は赤い絵具で蝋燭に絵を描き形見に置いていく。

人魚の娘が船に乗せられ出て行くのを見ていた蝋燭屋の夫婦のもとに、見知らぬ女性がやってくる。「蝋燭を…。」でももう売り物の蝋燭はない。すると、その女性は形見に置いて行った蝋燭を欲しがり、お金を置いて売り物ではないと拒むおばあさんから買っていく。女性が去った後にお金を見ると、それは貝殻だった。

 

すると海の様子が突然変わり、海は大荒れ。沖に出ていた船はみんな海に飲み込まれ、誰も助からなかった。

おばあさんがこれは人魚の崇りだとお宮に拝みに行くと、赤い絵具の蝋燭が不気味に灯っていた…。

 

そんなお話でした。原作ではおじいさんも本当にかわいがっていたし、娘のおかげで生活が出来ると感謝までしていたのですが、オペラではそうではありませんでした。

 

私が歌うのは、人魚の娘の登場シーンで蝋燭に絵を描きながら歌うアリアでした。

この曲を聴きにいらしてくださるお客様もいるので、気合入れて練習中です!

 

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 リタもまだまだ進化してるので、私ももっと進化していかねば!

と、ここに書くことで気合を入れる!!